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# 対立解消図

> 対立解消図は、共通の目的・二つの必要・衝突する二つの行動を描き、「そうするしかない」という仮定を検査する方法です。起源、手順、使い方、限界を解説します。

<Info>
  **カテゴリ**: 方法<br />
  **タイプ**: 対立を構造化する手法<br />
  **起源**: Eliyahu M. Goldratt、蒸発する雲、1990年。『It's Not Luck』（1994年）で広く伝えられた<br />
  **別名**: 蒸発する雲、コンフリクト・クラウド
</Info>

<Note>
  **先に答えると** — **対立解消図**（Conflict Resolution Diagram）は、こじれた対立を、一つの共通目的、二つの必要、同時にはできないように見える二つの行動として描く方法です。Eliyahu M. Goldratt は 1990 年、これを蒸発する雲として制約理論のなかに置きました。要点は、対立を支えているのはしばしば一つの仮定であり、新しい条件がその仮定を退役させ、二つの必要を両方残せる、ということです。
</Note>

## 対立解消図とは？

**対立解消図**（Conflict Resolution Diagram）は、一つの共通目的、その目的が要求する二つの必要、そして同時には成り立たないように見える二つの行動を書き出す論理の図です。

> 衝突が座っているのは、たいてい二つの行動のあいだです。目的と二つの必要は、同時に正当であり得ます。

杭に結ばれた綱引きの綱を思い浮かべてください。双方が引くのは、テントを立たせたいからです。この図が問うのは、杭が健全かどうかです。標準の図には五つの文があります。目的を A、二つの必要を B と C とします。B も C も A に必要です。行動を D と D′（ディー・プライム、もう一方の行動）とします。D は、B を守るためにしなければならないと一方が信じている行動です。D′ は、C を守るためにしなければならないと他方が信じている行動です。同時にできないのが、この一対です。文と文を結ぶ線は必要性の主張です。読み方はこうです。これを得るためには、あれを得なければならない。なぜなら、ある仮定があるから。

人はたいてい行動から入ります。採用するか断るか、大きなロットか小さなロットか、残るか去るか。この図は会話を行動から必要へ、それから「なぜなら」へ移します。変化を推す力と阻む力を並べる[フォースフィールド分析](/ja/methods/force-field-analysis)とは仕事が違います。選択肢に点数をつけることとも違います。ここで探すのは、どの「しなければならない」が害をなしているかです。

### 対立解消図：3つの深さ

* **入門**: 二つの要求、それぞれが守っている必要、双方が署名できる目的を一つ書く。誰が勝つかを論じる前に、五つの文を声に出して読む。
* **実務**: 各矢印の下で文を「なぜなら」で終える。今週検査できる仮定を一つ選ぶ。二つの必要にまだ仕える新しい条件を設計し、どちらの必要も静かに半分へ削られていないか確かめる。
* **上級**: 矢印が主張しているのは必要性であり、好みより強い。慢性的な対立は、有用な行動が唯一の行動へ格上げされたために残ることが多い。「成功」のような漠然とした目的は、A が起きたかを誰も判定できないので、どの新しい案も賢く見える。

## 起源

対立解消図は、Eliyahu M. Goldratt の[制約理論](/ja/methods/theory-of-constraints)から来ています。彼はジレンマを抜ける単純な道を発明するために、この図を使いました。

図は 1990 年の著書『What is this Thing Called Theory of Constraints and how should it be implemented?』（North River Press）で独立した章になっています。その章の主題は、単純な解決を発明することです。1994 年のビジネス小説『It's Not Luck』は、この道具と、彼の他の思考プロセスを、広い経営者層へ運びました。Goldratt 自身の名前は蒸発する雲です。この道具の解説は、Lisa Scheinkopf の『Thinking for a Change』に沿い、その名を Richard Bach の 1977 年の小説『Illusions』へたどります。作中の人物は、雲を思考から外すことで雲を消します。狙いは精神において近い。仮定を調べると、ジレンマは消え得る。H. William Dettmer の『The Logical Thinking Process』（2007年）はこれらの道具の標準的な手引であり、同じ図を対立解消図とも呼びます。

Goldratt の最も知られた例は、ロットサイズをめぐる争いです。共通の目的は、単位あたりコストを下げることです。一つの必要は、単位あたりの段取り費用を下げること、つまり機械や工程を次の仕事へ切り替える時間とお金です。その必要に結びつく行動は、大きなロットで回すことです。もう一つの必要は、単位あたりの在庫保有費用を下げること、つまり空間、寝ている現金、品物が陳腐化する危険です。その必要に結びつく行動は、小さなロットで回すことです。彼はそこで「なぜなら」を求めます。一つの仮定は、段取り費用は減らせない、というものです。もう一つは、「ロット」という言葉に意味が一つしかない、というものです。段取りを短くすることは、最初の仮定を突きます。二種類のロットを分けることは、二つ目を突きます。プロセスバッチは、段取りから次の段取りまでに作る量です。転送バッチは、次工程へ移す量です。この二つの量は一致しなくてよい。中間のロットは、二つの行動を分けただけです。

## 要点

すべての矢印を、誤り得る主張として扱い、両方の必要を傷つける折半で止まらないとき、この図は働きます。

<Steps>
  <Step title="二つの行動から始める">
    二つの要求を、平易な行動として並べて書く。「フルタイムのインターンを受ける」「今学期は必修科目に残る」。まだ標語に磨かず、どちらかに「合理的」という札を先に貼らない。各方が実際に何をしようと提案しているか言えないなら、残りの枠を描く段階ではありません。
  </Step>

  <Step title="必要と共通目的を取り戻す">
    各行動が何を守っているかを問う。インターンは収入と推薦を守っているかもしれない。科目は、卒業を遅らせない単位を守っているかもしれない。それから、両方を必要とする目的に名前をつける。働ける状態で学校を離れ、それでも卒業する。これは原則立脚型の交渉が知られている動きであり、[Win-Win](/ja/strategies/win-win)が求める動きでもあります。どの共通目的にも双方が署名しないなら、止まる。別々の二つの争いであるかもしれません。
  </Step>

  <Step title="各矢印を「なぜなら」で読む">
    声に出して言う。時間どおり卒業するためには、今学期この科目に残らなければならない。今しか開講されないからだ。Jelena Fedurko は『Behind the Cloud』（2011年）で、文を声に出して読むよう勧めます。耳でも目でも論理を確かめるためです。各「なぜなら」が候補です。ここでは[逆転思考](/ja/thinking/inversion-thinking)が役立ちます。この「なぜなら」を偽にするものは何か、それを示す証拠は何かを問う。「段取り費用は下がらない」「この科目は代替できない」「練習は 20 時 30 分までやらねばならない」は、世界についての主張であり、固定された家具ではありません。
  </Step>

  <Step title="一つの「必須」を外し、二つの必要を確かめる">
    この方法の語彙では、インジェクションとは、一つの仮定がもはや拘束しなくなる新しい条件です。夜間のクラス、代替科目、週三日のインターンはインジェクションになり得ます。より短い段取りや、プロセスバッチより小さい転送バッチも同様です。一つ選んだあと、二つの必要がまだ丸ごと残っているかを問う。折半は、収入も単位も薄く残しがちです。両方の必要を指さし、まだそれだと分かるときだけ、そのインジェクションを残す。
  </Step>
</Steps>

## 応用場面

同じ二つの提案が戻り続け、双方が本当の必要を名指しでき、差を半分に切るとその必要が満たされないとき、対立解消図を使います。

<CardGroup cols={2}>
  <Card title="一つの学期で、目標を落とさない" icon="graduation-cap">
    「フルタイムのインターン」と「必修科目」を向かい合わせる。必要は、報酬のある推薦と、卒業日を守る単位です。三つの「なぜなら」を検査する。科目は今学期だけ開く、インターンはフルタイムでなければならない、代替は認められない。夜間クラスや週三日は、報酬と単位の両方が実在したままなら試す価値があります。
  </Card>

  <Card title="安全時間を、各タスクの中から出す" icon="clock">
    担当者は、約束が不意に耐えるよう各タスクへ余裕を足す。プロジェクト管理者は、計画が承認されるように余裕を削る。必要は、信頼できる納品と、経営が支える日程です。「安全は各タスクの内側に住まねばならない」を検査する。Goldratt が『Critical Chain』（1997年）で提案したように、安全を一つのプロジェクトバッファへ集めるのは、試せるインジェクションです。変更のあと、正直な見積もりと納品の約束が両方残るかを見る。
  </Card>

  <Card title="平日の夜の争いに、必要の名を付ける" icon="house-chimney">
    「九時に就寝」と「練習は 20 時 30 分まで」が向かい合う。必要は、学校に足りる睡眠と、チームの席です。目的は、子どもが持続できる一週間です。検査する仮定は、すべての練習が必須であること、就寝時刻が七夜同じであること、唯一の送りが六時退社であること。二週間、可逆な変更を一つ試す。相乗りや、試合の日だけ遅い夜です。睡眠とチームの両方が保たれるときだけ残す。
  </Card>

  <Card title="加工ロットと移動ロットを分ける" icon="hospital">
    診療所は段取りが高いので、検体を午後の一回にまとめ、病棟は回診の前に結果を欲しがる。必要は、段取りに食い潰されない検査室と、今日の検査で行う判断です。「検体は、処理するときの塊のまま運ばねばならない」を検査する。妥当なプロセスバッチを保ちつつ、より小さい組で運ぶのがインジェクションです。判断の物差しは、検体から結果までの時間です。
  </Card>
</CardGroup>

## 事例

2014 年の事例では、ある公益事業会社の IT 管理者が、モバイルアプリのプロジェクトに対立解消図を使いました。管理者は予備費 2万5000 ドルを見つけ、遅延が 45 日を超えない範囲で段階導入できる、と結論しました。

ルイビル大学の Mahesh Gupta と Sharon Kerrick は、会社名を出さずに、この経緯を『Journal of International Technology and Information Management』で報告しています。管理者は案内つきのウェブアプリケーションで図を作り、対立を物語として書き、各矢印の下の仮定を列挙しました。続くインジェクションが挑んだのは、一つの必要と、それに仕えるはずの行動とを結ぶ線の上の、二つの仮定です。

資金と段階計画がインジェクションです。新しい条件であり、二つの必要はまだ見分けられるはずのものです。著者は限度を記しています。制約理論に通じた人なら、このプロジェクトと周囲のプロジェクトに対し、クリティカルチェーンをより強いインジェクションとして好んだかもしれない。意思決定者はその道を取りませんでした。日程が短く、より広い方法をほとんど知らなかったからです。公表された記録は決定で止まり、アプリがその後 45 日以内に出荷されたかは示していません。この事例が示すのは、図が行き詰まった議論を、資金のついた境界のある計画へ変え得るということです。納品で測れる改善があったかは、その先の問いです。

## 限界と失敗パターン

対立が実在の制約であるとき、双方が目的を共有していないとき、あるいはすでに下した選択を飾るためにページを使うとき、対立解消図は失敗します。

1. **排他が物理的、法的、または安全に直結することがある。** 一人の人間は、同じ一時間に二つの都市にはいられません。無菌の手順は、誰かが規則を仮定と呼んだからといって任意にはなりません。規則がどの必要を守っているかを見るために、図を描くことはなおできます。名前を変えて規則を消すことはできません。「なぜなら」が本当の検査に耐えたなら、制約は残ります。[二次思考](/ja/thinking/second-order-thinking)は、巧みな回避が次に何を壊すかを問います。
2. **目的は、双方が実際に引き受けるものでなければならない。** 一方が、相手の必要を含むいかなる A も受け入れないなら、見ているのは二つの目的です。「卓越」や「整合」のような標語は、その事実を隠します。[抽象のはしご](/ja/methods/abstraction-laddering)が点検です。その部屋の誰も A に対して動けないなら、目的は権限の上に浮いています。

よくある誤用は、**起訴のための図**です。自分の行動を唯一の専門的選択と書き、相手の必要を恐れ、政治、強情と書く。相手はその文を繰り返しません。図は、開くはずだった争いを硬くします。相手が署名する言葉で、相手の必要を書く。Goldratt は妥協で止まるなと促しました。折半はしばしば両方の必要を部分的にしか満たさないからです。その立場は、あらゆる仮定が偽であるという証明ではありません。「なぜなら」が証拠に触れても生き残り、実行できるインジェクションがないとき、境界のある妥協か、順序をつけた選択が、正直な結果です。

## よくある誤解

失敗した図の多くは三つの誤りから来ます。折半を勝利と呼ぶこと、あらゆる仮定を有罪とみなすこと、相手の必要を戯画にすること。

<AccordionGroup>
  <Accordion title="誤解：公平な折半は、すでにウィンウィンである">
    公平な折半が分けるのは、二つの行動です。各方は、自分が提案していたことの一部を手放します。この図が先に問うのは別の問いです。その行動はどの必要に仕えていたか。その必要が丸ごと生き残る条件はあるか。半分のインターンと受け損ねた試験は、均衡に見えて両方の必要に失敗します。仮定が保たれ、時間が尽きたときに折半を使う。反射でそこから始めない。
  </Accordion>

  <Accordion title="誤解：偽の仮定が見つからなければ、方法は失敗した">
    今日、真である仮定もあります。段取りは本当に四時間かかる。科目は本当に年に一度だけ開く。方法にはまだ動きがあります。インジェクションは世界を変え、真の仮定が拘束しなくなるようにできます。段取りを短くする、クラスを増やす、一つの段階に資金をつける。偽のものがなく、変えられるものもないと分かることも、結果です。対立が実在すると教えてくれます。次の道具は、硬い制約か、因果の調査です。より賢い標語はそれを動かしません。
  </Accordion>

  <Accordion title="誤解：相手の必要は、着飾った要求にすぎない">
    要求は D または D′ です。必要は、その要求が守ろうとしている条件です。二つを潰すと、提案の議論へ戻ります。誤った二分法とは、二つの行動を唯一の行動として扱う癖です。この図はその癖を検査します。ジレンマが偽だったとは保証しません。相手がそれと分かる言葉で相手の必要を書き、それから「なぜなら」を検査する。欠点へ書き換えた必要は満たせないので、衝突はその場に残ります。
  </Accordion>
</AccordionGroup>

## 関連概念

隣にあるのは、この図が属するシステムの方法、目指す結果、そして別の問いに答える道具です。

<CardGroup cols={3}>
  <Card title="制約理論（TOC）" icon="link" href="/ja/methods/theory-of-constraints">
    現在の制約を管理してシステムを改善する。対立解消図はその思考ツールの一つで、機械の速度ではなく方針の対立を対象にします。
  </Card>

  <Card title="Win-Win（ウィンウィン）" icon="people-carry" href="/ja/strategies/win-win">
    双方がもう一度選ぶ結果を探す。この図は二つの要求を平均するのではなく、一つの必要性に挑むことでその結果を探します。
  </Card>

  <Card title="フォースフィールド分析" icon="arrows-alt-h" href="/ja/methods/force-field-analysis">
    変化を推す力と阻む力を列挙する。提案を秤にかけるときに使う。二つの行動がそれぞれ共通目的に必要だと主張するときは、対立解消図を使う。
  </Card>

  <Card title="二次思考" icon="layer-group" href="/ja/thinking/second-order-thinking">
    インジェクションが次に何を引き起こすかを問う。局所の平和は、一段下流で新しい対立を生むことや、本当の制約ではない仕事を守ることがあります。
  </Card>

  <Card title="誤った二分法" icon="scale-balanced" href="/ja/fallacies/false-dilemma">
    この誤謬は、二つの選択肢を唯一の選択肢として提示します。対立解消図はその提示の検査です。検査が、二つの行動は本当に互いを排除すると確認することもあります。
  </Card>

  <Card title="5つのなぜ" icon="question-circle" href="/ja/methods/five-whys">
    因果の鎖を、直せるものへ向かって歩く。対立解消図は必要性の矢印を、退役させられる仮定へ向かって歩く。一方はなぜ壊れたかを問い、他方はこの行動がなぜ必須だったかを問います。
  </Card>
</CardGroup>

## 一言で言うと

<Tip>
  **二つの要求、それぞれの下の必要、共通の目的を書く。それから一つの「なぜなら」を退役させ、二つの必要がまだ丸ごとかを確かめる。**
</Tip>


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